日本獣医臨床病理学会(JSVCP)2007年大会が大宮でありました。 大会テーマは「腫瘍への新しいアプローチ―遺伝子診断から免疫療法まで―」で、特別講演「ペインコントロール―末期がん患者の疼痛管理を中心に―」John Ludders(コーネル大学) と興味深いタイトルが並んでいます。 同じ場所で日本小動物歯科研究会症例検討会というのも同時開催されていたようです。
二人が目指したのは 市民公開講座 「ペットのがん 診断・治療から看取りまで」 講師:鷲巣月見 でした。 お話の内容は「ペットががんになった時」という著書にそって、家族してどうペットのがんと向き合うかというもの。 命も含めて全権委任されているという重い真実は、実はがんと向き合うだけでなくて、ペットと暮らす大前提であるべきことなのだけれど、、、 概略はくろりこさんがとても上手にしっかりまとめてくださったので^^ そちらをご覧頂くとして、、、
昨年、mooが口腔がんになった時に読み、 その当時実はその本に読むべきところなし!と超きびしぃ〜評価をしてた私。 確かに、猫のしかも口腔がんについては記述もほとんどなく、治療の道がない 私にとっては期待はずれのものだった。 だが、今まためいを迎えて違った意味での心配事を抱えた身として 読み返してみるととても新鮮な部分もある。 スライドを使いながら軽快なテンポで要点を整理して聞かされると・・・ ほとんどどこかしらで聞いたり考えさせられたりしていたことなのだが、 新たな気構え、姿勢が生まれてくるというか。 くろりこさん、誘ってくださってありがとう。 介護中の介護人こそ、本当はこういったセミナーに出席できたら良いのだろうに。 そういう時間は取れないのが現実で。 そして、猫のいないくろりこさんにとってはあとづけの作業である。 口惜しいこともあるだろうし、くろちゃんとの1年を振り返り心から納得できることもあるだろう。 扁平上皮癌なら3ヶ月と覚悟していた私。 一方、外科的治療に成功したくろちゃんとくろりこさんが見据えていたものは1年以上(最低)の生存。 同じ口腔がんでも、直接話をしてみると違った闘病がそこにはあって、感慨深い。 愛しい家族を同じ病に奪われたけど、不思議とがんが憎い、というような気持ちはない。 ただ必死だったのは互いに多くを語らなくてもわかるし。 こうしてこんなセミナーに足が向いてしまうのも分かる。 少しだけ違うのは、めいたんの存在か。 次に同じ思いをするようなときには、と、具体的なイメージがある私。 振り返るだけでなくて、同じ病気の家族からの相談にも広い視点で一緒に考えてあげたいと、控えめなのに前向きなくろりこさん。 それはきっといつの日かご自分の家族にもまた向けられるに違いないから・・・ そう願って1日を終えた。
くしくも 今日はmooの月命日。
mooの祭壇はお雛様仕様。
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